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Peruki's Blog

卒研発表会を終えて

学部生生活の終わり
記事作成日: 2026年2月4日

はじめに

先日、はこだて未来大の卒研の発表会を終えました。卒研の単位が出たならば、学部生としての活動はこれで終わりです。4年間函館にいたとは信じられない話です。

研究の内容

大まかには、地震津波の対策に関するテーマで、深層学習を使った研究をしていました。細かいことは、いずれ公開された時に言及できればと思います。研究領域が自分の過去に学んでいた分野と一致していたわけではなく、色々適宜学んで揃えていました。

深層学習まわりの話

2024年12月頃から深層学習に関する文献を漁り、時々実装もしていました。当時、NNの基礎的な形態や誤差逆伝播法辺りまでは講義なり自主ゼミなりで学んでいましたが、NNを構築して具体的に何ができるのか、結構ぼやっとしていました。関数近似器としての側面さえ把握できていなかったと思います。

1月くらいにBurgers方程式を解くPINNを実装して、やっと深層学習とは何ぞやが身に付き始めた記憶があります...と思うと、初めて構築したNNがPINNなのは変な話だったかもしれません。

当時PINNで地形生成をしようとしたもの。支配方程式はstream power equation。なんか解けてる気もするけど、う〜んという感じの結果です。今見ると活性化関数など工夫の余地も幾らかありそうですが、まず流域面積の計算からうまくいっていないし、正解データとしてメッシュベースの数値シミュレーション結果でも与えない限り相当厳しいように思えます。

研究の最初の一歩は4月頃で、GANを使ってみようという所から始めていたと記憶しています。実装したモデル自体は単純であるものの、画像生成に使われるモデルを自分で組めたということで、結構感動ものでした。その後拡散モデルについても触れ、ゼミでの論文紹介まではしたものの、そちらは実装までは行いませんでした。

その後は大体5月頃に関連研究の調査を開始し、7月頃に提案手法を整理、11月頃に実験がまとまり、12月に最初の学会用の論文執筆、という流れで進めていました。提案手法は幾らか案を持っていましたが自信はなく、どれもうまくいかなければまた考える、最悪卒論まで間に合わなくとも年度内に何らか結果が出れば及第点だろうという気持ちでやっていました。結局、2案目辺りでそれなりの結果が得られたのが幸いでした。

計算資源の話 (スパコン)

関連研究の調査や提案手法の整理に並行して、実験に必要なシミュレーションも回していました。一時期は研究室の共用マシンを占有し、新しい計算資源も購入して数ヶ月回し続けていました。というか、今振り返ると良い時期に計算資源を購入したものです。

といっても結局、途中でスパコンを導入し、全シミュレーションが数日で終わるようになってしまいました (大阪大学D3センターによる無料お試し利用が一時期提供されており活用しました。本当にありがたい話です)。スパコンにはLinuxが入っており、ジョブスケジューラを操作している時以外は、自宅の開発鯖と大して変わらないUIでなんだか不思議でした。

まあなんだかんだあって、卒業は...できると信じたいです。

振り返り

幾ら締切駆動執筆といっても、卒論を背水の陣で2週間で書き切ろうなんて思うのは甘い話でした。1日15時間程作業する日もあり、何度か体調も崩して色々と苦労しました。結局本体はまとまりましたが、謝辞が薄くなってしまったのを今更後悔しています。

今後ですが、はこだて未来大の大学院への入学が確定しており、研究は継続しようと思います。

学業をここまで続けているのは少し信じ難い話です。学業への意欲は過去に何度か挫けていて、学部3年の特に苦しい時期に退学を検討していたこともありました。現時点でも葛藤はないわけでもないのですが、最終的には曲がりなりにも、学科で本来やりたかったことに近しい研究テーマに取り組めるようになったのは、幸せな話かもしれません。

その代償と言いましょうか、研究活動を通して、自分の学部時代に力を注いでいたことを活かす機会はあまり多くありませんでした。苦しいですが、そういうものかもしれません。いつの日か、双方の領域を活かせる居場所に辿り着ければ良いなと思ったりもします。今はとにかく、現在やっていることを淡々と続けようと思います。

これから

3月は福岡と仙台に行くことになりそうです。JASMの工場見に行きたい。

執筆の苦しい時期に一度、逃避行動ということでレンタカーで大沼や五稜郭公園を巡っていたことがあった。写真はそのような怠惰な人間に冷たい視線を向ける北洋資料館のシロクマ。